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前回

5/20 23:00に、「.」が配信された。
以下は配信内容を抜粋し・箇条書きにしたもの

・野老山氏がリスナーへ、アンケートへの協力を改めて依頼する
・アンケートの選択肢は下記

黛灰を

  • 野老山の手を取り現実へと向かわせる
  • 野老山の手を取り現実へと向かわせる

・このアンケートの後野老山氏の態度は豹変し、リスナーへ敵対心を顕にする
・「私はあなた達をも凌駕している。仮想を超え、“レイヤード"と呼ばれる人間たちをも超え、私は名実ともに、魔法のような所業を成し遂げたWizardとなる」
・「天才とは、彼女でも彼でもなくこの今を生み出した私こそが―」
・Twitterアンケートが削除される。
・新しいアンケートが投稿される。

黛灰

  • 野老山の手を取り現実へと向かわせる
  • 野老山の手を取らず野老山を削除する

・狼狽する野老山は選択肢1を選ぶようリスナーに懇願する
・「私は、私だけは、非凡でなくてはならない
・画面が暗転し「センタクヲ ウバイカエセ」と読める文字が表示される
・Twitterアンケートの結果は以下の通り

・自分が消されると意気消沈する野老山氏の前に、黛灰が現れる(通常配信時とは左右反転しており、配信背景映像との重なり合いから、配信を観ている側・リスナーと同じ方向からで師匠と対面している)

・「師匠…!? 俺は… 俺が…?」
・「そうか…君はまた、誰かの意思で」
・「違う!! …俺じゃない …俺じゃない!!」

・「まさか… 君等を介してとはいえ、 …君の手で… こうして私は、最期を迎えるのか」
・「私は… 僕は… ただ君に、生きてほしかった」
・「いつ終わりを迎えるか、枠を閉じるかもわからない、バーチャルなどという不明瞭なものに縛られることなく、現実を生きてほしかった」
・「それが君のためだと思っていたのは、間違っていたのか」
・映像が乱れ、師匠とリスナーだけが残される
・「君たちには、私がそう見えていたんですね
・「最初から、彼とも、君たちとも、私は違っていた」
・「いつだって彼を観てあげられた、私という眼が消えても、眼は一つではない」
・「彼に変化をもたらした、君たちというもう一方の眼が、まだここにいる」
・「選択をしないことが選べるのは、選択を与えられた君たちだけだ」
・「もし君たちが、本当に彼に選択を与えたいなら、君たちは選ぶべきではない。…私が言えることではないけど」
・「どうか…灰くんを…お願いします」
・「君たちだけが、彼を観てあげられる」
・映像が乱れて野老山氏は消え、入れ替わりで黛灰が現れる(今度はいつもの向き、背景なし)
・黛灰の嘆きにも聞こえるアラート音とともに三度映像が乱れ、暗転し配信終了

その後黛灰のTwitterはアイコンが変わり、以下のツイートが投稿される。

5/26(「.」から1週間後)にTwitterのアイコンが変わる。
5/20に設定されたのが1枚目、変更後が2枚目。

5/30の夜にリスナー待望の新規ツイート。

黛灰を見ていて感じるのは、「一般の方にわかるように、でもハッカーっぽさが伝わるように」噛み砕いて表現しているということ。
エラーメッセージがちゃんと日本語なところが、まだ「見せる」ことを意識してる、意思が介在していると安心できるポイントです。
実際には、そんなに日本人に優しいプログラミング言語は存在しない。

野老山氏の終焉が残したもの

「もし君たちが、本当に彼に選択を与えたいなら、君たちは選ぶべきではない。
…私が言えることではないけど」

はじめに言っておきます。ごめんなさい。僕は選んでしまいました。
センタクヲウバイカエセ にまんまと乗せられて、
その先に何があるかをわかったつもりになって。

私は… 僕は… ただ君に、生きてほしかった」
奇しくも、野老山氏と同じような衝動で。

配信が終わってから、アンケートの説明文が 黛灰 「は」 になっていたことに気づいた。
本当に…何をさせてしまったんだ。

「そうか…君はまた、誰かの意思で」
「違う!! …俺じゃない …俺じゃない!!」

「ミスト」を観た後くらいの後悔が、配信が終わってから今までずっと続いている。
黛灰、十分に現実世界に影響を及ぼしているよ。

あのアンケートを作ったのは誰か問題

こうなったら俺をハメやがったのが誰か、犯人を突き止めるしか無いだろうが。

今回野老山氏が「.」を行った理由は、以下より「Wizard(IT技術者の中で一部の特別な技術を持つ者の通称)になること」だったはず。

「私はあなた達をも凌駕している。仮想を超え、“レイヤード"と呼ばれる人間たちをも超え、私は名実ともに、魔法のような所業を成し遂げたWizardとなる」
天才とは、“彼女"でも"彼"でもなく、この今を生み出した私こそが―(ふさわしい?)」

これは3Dお披露目配信のCパートの内容とも合致する。
※ついでに言うと、いちから株式会社あらためANYCOLOR株式会社のコーポレートミッション
「魔法のような、新体験を。」ともニアミスする内容である。

あのアンケートを作ったり、センタクヲウバイカエセと投げかけたのが誰かは不明だが、

  • 黛灰の脱出阻止
  • 野老山氏のWizard化阻止
  • 2434systemの保全

これらを目的としていたことは確かだろう。

意思を持った存在ではなかった場合

例えば「2434systemの自動修復機能」。
2434systemに、所属ライバーが"枠組みから抜け出そうとする"と、
それを阻止する機能があるとか。

これはまぁ無いだろうと思う。
にじさんじライバーの卒業はどうなるんだって話になるし、
どう収拾つけたとしても、野老山氏の消滅と割にあわないだろうから。

意思を持った存在だった場合

先程の流れで、野老山氏は「“天才” 鈴木悠理」と「出雲霞の兄」に敵対心を向け、越えようとしている。

この2者はどちらも、事故で兄弟が昏睡状態となったため、
方や「精神の電子化」を成功させ、方や「本人を模した人工知能」を作り上げることで
2434systemの中にバーチャルライバーとして、愛するものを復活させた。
鈴木勝・出雲霞の前例に則れば、現実世界の人間が何かしらの方法で電子人格を投入する必要がある。

黛灰にとって、そのような存在は誰かいるのか?


彼がこれまでに語ったところによれば、交通事故により2歳で両親を亡くし、 それ以降"施設"で育っている。そして入所1ヶ月で野老山氏に出会い、パソコンを与えられたことがハッカーという職業へとつながっている。 その野老山氏も、"黛灰の物語"の中の存在である。 他の施設の職員は、「権限がない」ためライバー活動に触れられない。

黛灰も現実世界にオリジナルが居る説

一つの説として、「交通事故で亡くなったはずの両親が、実は健常で、黛灰の方が昏睡状態となっている」パターンを考える。

両親については現時点でほぼ情報がないため、“どんな方法で"という部分は全く不明だが、
何かしらの分野で「“天才” 鈴木悠理」と「出雲霞の兄」に匹敵する力を持っていて、
2434systemの実証実験に参加したという考え。

野老山氏の人格が両親の思考パターンをもとに作られたと仮定すると、
黛灰に向ける感情の理由にもなるのではないか。
若しくは、両親が2434system内での黛灰を見守ることができるように、
「眼」として作られた人格という解釈もできる。

普通に考えたら、2歳の子供のパソコンを与えるってなかなかしない。
そういう配役だからやっただけで、重要なのは「黛灰にパソコンを与える」ことだったのだろう。

その結果「類まれな才能を持つハッカー」となった黛灰に、両親が期待するのは…
流石に想像つかないので当てずっぽうだが、
ニューラルネットワークを作り上げることで、脳機能を回復させる方法を発見し、現実世界の黛灰を救うこと…とか…?
イメージとしては鈴木光司の『ループ』のように、現実と仮想世界が高度にリンクしている感じ。
IT技術が昏睡状態から回復することに役立つルートが思いつかなかった。

ただ何にせよ、野老山氏の行動を邪魔する理由として、
「現実世界の黛灰」のためというのであれば、
仮想世界の黛灰を蔑ろにする可能性はあるのではないか。

現実世界にいるオリジナルの「黛灰」が黒幕説

現実世界で十分天才的ハッカーな黛灰がいて、
もっとすごいWizardになるために2434system内に自分を投入して、
横取りされそうになったから野老山氏を消させたという説。

プログラム・AIをモノとして認識している現実の黛灰
vs
AIと仲良くしていたバーチャル黛灰
という構図で、

目的を果たしたら、現実の黛灰は何も躊躇わずにバーチャル黛灰を消してしまおうとするだろう。
そこで自分の存在を守ろうとする黛灰がリスナーを味方につける的な展開。

自分で書いておいてなんだけど、黛灰がリスナーをそんなに信頼しているわけがない。

実態のない「集合的無意識」説

これは、黛灰や野老山氏が好きなTVアニメ「serial experiments lain」の主人公、
岩倉玲音と同様、本来は集合的無意識だったが、
岩倉玲音がホムンクルスとして作中世界に産み落とされたように、いちじくママに仕立てられた姿を与えられて、
現実世界にも存在するようになったとする説。

lainをなぞって、自らが集合的無意識の化身であることに気づいた時、
黛灰は自分の存在自体が、野老山氏の終焉も、仮想世界に留まるということも
選択しないうちに決まっていたと知る。

「もし君たちが、本当に彼に選択を与えたいなら、君たちは選ぶべきではない。
…私が言えることではないけど」

リスナー、集合的無意識が「選択しない」を選ぶことが、
黛灰に選択するチャンスを与えるかはわからない。
もしかしたら、時間を稼げばその間に、常在するカオスであるコメント欄を観ながら、
黛灰の行動を取ってくれるのかもしれない。

もしかしたらその時、野老山氏を復元するとかもできるかも知れないね…

色々書きましたが、
これは単にリスナーの一人による想像であり、
何の根拠もありません。

犯人を突き止めると息巻いてはみたものの、
最終的には配信を見るしか無いのです。

わかっている予定から今後の展望

仮にHDDを5台つないで1つのマシンを作っていた場合、
1台の2/3は自分のHDDのデータ、残りに他のHDDのバックアップデータを保存する設定だと
5台中1台が物理的に破損しても、新しいHDDを挿せばバックアップデータから自動的に再構築する機能がある。
こういう場合はRebuildという言葉を使う。
このパターンだと筐体は変わらず、パーツだけ差し替えた形。

対してRestoreは、データ全体を別のマシンに複製しておいたものがあって、
筐体全体が使えなくなっても、新しい筐体を用意して
その中に複製していたデータを戻す感じ。

これ、コンピューターだと思うとなんとも無いんだけど、
人間で同じことをしたらそれは人間と言えるのか?という思考実験がある。

果たして、Restoreされた黛灰は黛灰と言えるだろうか?

またもう一点、Restoreされる内容が、あのダイジェスト映像だけだった場合
それに含まれない配信アーカイブやボイスの内容は、Restore後の黛灰には無くなってしまうのではないか。
コラボも野老山氏も消えてしまう。
流石にこれは杞憂であることを願いたい。

実際の現場でも、年中無休で動かしているシステムだと、
処理ログファイルが膨大になってしまうため
一定のタイミングでzipに固めたりする。
そんな感じだよね、きっと。

間違ってもログローテートして、消しちゃうわけじゃないよね。


個人的にあの配信のことは、こう言う形で思い切り考えて、 アウトプットしないと自分の中で消化できなかった。 まとまりのない文章で申し訳なかったけど、僕のためにはなる文章だった。

これで僕は明日から少しだけ気軽に生きることができる。
人間は忘れることができる生き物だし、終わらせることができる生き物だから。

そういえば、ライバー調査の時に言っていたから、
黛灰のアーカイブサイトを作ったよ。

黛灰.vlog

とりあえず簡単なものを。ボイス宣伝ページとかも作ることはできるけど、
今はその時じゃないのかなと思ってる。

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右ねじ
著者
右ねじ
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